千手観音さまは、正式名称は「千手千眼観世音菩薩(せんじゅせんげんかんぜおんぼさつ)」といいます。
十二支では子年生まれの方の守り本尊さまでもあります。
千という数は、「無限」という意味を持っています。千の手とそれぞれの手のひらに眼をそなえており、その手の及ぶ広さが広大無量で、人々を救う働きが無限であることを象徴している仏さまです。手のひらの眼は、助けを求める人々の願いをくまなく見ており、それぞれの手にもつ様々な物は、ありとあらゆる手段で救ってくださることを表しています。 本当に千の手を持つ尊像は珍しく、一般的に手の数を省略しており、私も省略して描かせていただいております。
私たちの手はどうでしょうか。
見た目は2本ですが、自分自身を助けるため、喜ばせるために、なんでもしてくれて、さらに目の前で困っている人がいれば、その人にあったさまざまな手助けが臨機応変にできる手を持っていませんか。
あれ?
千本(無限)の価値がある素晴らしい宝物を、もうすでに私たちは持って生まれてきている。
そうです。
私たちはみんな千手観音さまだということです。
この手をどう使うか
惜しむことなく使いたいものですね。
2007年の作品 (絵はがきブック内)